【サンプル】

圧迫し合う双幹は、通常、立木密度の高い林分内で、光の来る方向に向かう光屈性による成長の結果として生じる。2本の幹は互いに押しつぶし合い、樹皮を内包し、その樹皮は力学的に亀裂のように作用する。その亀裂は2本の幹を癒合させる年輪によって完全に囲まれてしまう。

両側の癒合の合わせ目は「耳」とも呼ばれている。

圧迫を受けている状態の叉は滅多に破損することがなく安全で、合わせ目となる年輪は厚く、すべてを包む耳は小さく(A)、樹皮の内包がわずかしかない。

(B)は基本的に引き裂きにおびえ続ける叉であり、耳が大きく合わせ目の年輪がわずかしかない。

(C)は合わせ目となる年輪がなく、ゆえに横断方向に伸びる亀裂はないが、軸方向に伸びる危険な亀裂がある。